日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2024年3月4日話上手になるために、話のネタ集めをしよう!


★話し上手になるための必須条件とは?


人前で話をするのが苦手という人は本当に多いですね。

話すのが得意だという人の方が少ないのでは、と思うほどです。

そうした苦手を克服したいと思っている人が、日本話し方センターの話し方教室を受講されています。

ところで、話し方教室の受講生に話を聞いてみると、話が上手になるためのテクニックを身につけたい、と考えている人がほとんどです。

確かに、話すテクニックはとても重要ですし、それを身につけることで話し方は確実に上達します。

しかし、テクニックは話がよりよく相手に伝わるためのものです。

それを身につけただけでは話に対する苦手意識はなくならないでしょう。

そもそも話が苦手な原因は、テクニックとは別の所にあるのです。

 



★ネタがなければ話はできない


例えば、雑談で思うように話ができない場合、話をするスキルが不足しているから話せないんだ、と思ってしまいがちです。

しかし、根本的な原因は、話すネタがない、ということなのです。

残念なことに、話しが苦手な人の多くは、この原因に気付いていません。

雑談をするにしても、スピーチをするにしても、大切なことは話のネタが自分の中にあるかどうかです。

実際、話し方教室の受講生は、スピーチ実習の原稿を作る時に、話のネタがなくて苦労しているようです。

こうした苦労をしないようするためには、話のネタを常日頃から集めておけば良いのです。

スピーチをするときになって「何を話したらいいんだろう」とあれこれ思い悩んでも、もともとネタを持っていなければ見つけようがありません。

日頃から話のネタをストックしておけば、スピーチをすると決まったときに「どれを話そうか」と蓄えてあるネタの中から選べるようになります。

 

★過去の経験をネタにする


では、話のネタを集めるためにはどうすれば良いのでしょうか。

まず、あなたが日々経験することに目を向けてみてください。

私たちは、毎日の生活の中で様々な経験をしています。

しかし、勿体ないことに、そのほとんどを気に留めずにスルーしてしまっているのです。

これらの経験に目を向けてみると、話のネタは意外なほど集めることができます。

例えば、人と待ち合わせをしていて失敗をしたことなども立派なネタになります。

一つの例をご紹介します。

  • 友達と三越前で待ち合わせることになり、地下鉄の三越前駅に行ったが、時間になっても友だちが来ない

  • 携帯で連絡したところ、友達は三越前駅ではなく、三越百貨店の前で待っているとわかった

  • そこで三越の日本橋店の前に移動したが、やっぱり彼はいない

  • もう一度連絡すると、彼は三越の銀座店の前で待っているとのこと

  • 銀座に移動してやっと会うことができた

  • このことから、何事も誤解がないようにしっかりと確認をしないといけないと思った


このような、ちょっとした失敗談は私たちの日常の中にたくさんあります。

それらをメモしておくと、立派な話のネタになるのです。


★見聞きする情報を集める


また、私たちは日頃、とても多くの情報に接しています。

それらの中で、心が動いたものをストックしておくこともとても有効です。

これも例をご紹介しましょう。

  • ネットを見ていると、次のイチロー選手の記事が目にとまった

  • イチロー選手が、ライバル・チームのピッチャーに何試合にもわたって抑え込まれ、ヒットが打てなかった。
    インタビューアーから、このことについて「あのピッチャーは、あなたの苦手のピッチャーですか」と聞かれた時、イチロー選手はこう答えた。

  • 「いえ、そうではありません。彼は、僕の可能性を引き出してくれる、素晴らしいピッチャーです。だから、僕も、腕を磨(みが)いて、彼の可能性を引き出せる、素晴らしいバッターになりたいですね」

  • 私はこれを見て、自分にも苦手な人や嫌いな人がいるが、そういう人は自分を成長させてくれる人だと考えるようにせねば、と思った。


このように、少し心が動いた出来事を日頃から意識してストックしておくことが大切です。

 

★それに対する意見を持つ


ところで、話のネタ集めでとても大切なことがもう一つあります。

それは、集めたネタに対して自分の意見を持つ、ということです。

上に紹介した経験ネタで、友達との待ち合わせ場所を2回も間違えたという事実だけを話しても、聞き手は「だから何?」と思うでしょう。

誤解がないように確認しよう、という意見をつけて初めて「なるほど」と思ってもらえる話になります。

同様に、イチロー選手の言葉を紹介しただけでは、聞き手には何とも物足りない話になってしまいます。

自分のことに置き換えて意見をつけることで、なるほど、とおもってもらえるネタになるのです。

このように、日常の経験や見聞きしたものに自分の意見をつけることを習慣にすれば、話のネタは面白いほどストックされていきます。


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